Molding -制作物-
刀剣 源氏写真集 邂逅
2022年1月発行
源氏の太刀、髭切と膝丸をモデルとした造形物です。
実制作は刀身を法量にあわせた原寸サイズを一振りずつ。兄弟刀とされる二振りを並べる事を前提にしたため、合わせるところと違いをだすところは明確に表現しました。
刀身の形も長さも異なり、平面では見えない重ね(厚さ)を再現するため、切り出した芯材に木材を重ねて調整し、法量通りの姿へ近づけました。
対して拵えは全く同じ見た目にすべく、二振りの刀身を内包した寸法にしています。柄や鞘の長さや目釘位置など、見た目に変わりはないですが、刀を納める中の空洞はそれぞれ異なり、抜刀してはじめて違いを感じられる仕様です。
キャラクターデザイン上の拵えはシンプルな為、3次元へ落とし込むための改良が必要となり、現実にも設定にも違和感のない程度に意匠を変更しています。また、解像度を上げる程度の装飾を入れたので、シンプルながらも重厚感を感じれるようになっているかなと思います。
お気に入りは、思った以上にうまくいった拵え塗装。ベース色からトップまでは6層重ね、4層目の特殊塗料が光の加減でキラキラ光ってくれたところです。キラキラ。
Photographer:橋本 正樹
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