Molding -制作物-

刀剣 燭台切光忠 写真集
2020年8月発行

刀・燭台切光忠をモデルとした造形物です。
実制作はモデル用の85%スケールと撮影用50%スケールを各二振りずつ。まずは現存している刀の大きさとゲーム上の刀種の違いに悩み、大磨上以前の姿を定めるために各光忠の資料を比べ、最終的には再原作を作刀した刀匠の方の試行錯誤を参考にさせて頂きました。
焼身の光忠は現存しているものの、モチーフとして扱ってもよいものかと、作ると決めるまでには葛藤があり、実物を見に行くまでも時間がかかってしまいました。腹を括ってからは、真摯に向き合えました。真正面から挑もうとした結果が、50%スケールのミュージアム展示風の作成になります。
拵えはシンプルですが、刀身は表裏どちらにも棒樋があり、形が崩れないように金属を仕込んだり、ベースにしている木材のクセを出さずに彫るために、相当量の試行錯誤を繰り返しました。
刃紋の再現もうまくいかず、丁子の表現が半端だったのが心残りです。逆に、焼身は一晩かけて丹念にテクスチャを作り上げ、熱意を写すことができたように感じます。

Photographer:ロキ
Model:祥
#燭台切光忠制作記2020 はこちら


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